思い切って、面接受けました。
事業所移転により10年務めた事務職を辞めざるを得なかった。
大したスキルもないがやる気だけで何とかなっていた事務員生活に幕が下りた。
若いころは販売員などの接客の仕事を主に勤めていたが
それも大してスキルがあったわけではない。
自分の得意が分からなくなり
ハローワークの求人検索で職種の選択が出来なくて悩んでいた時
ふと目に飛び込んできた求人票は
呉服屋の求人票だった。
私の中で 呉服屋が求人を出している事がとても意外で
ビビッ!ときた。
無資格OK 未経験OK 年齢不問なら
思い切って 面接受けてみようと思い
窓口に相談した。
先方に電話してくれて、今日 面接できないかと言われ 夕方向かう事に。
初めて入る呉服屋の雰囲気に ことさら緊張しましたが 即決で採用!
履歴書を渡すなり いつから働き始められるかと聞かれ
本社に連絡して採用手続きが通るまでの間 基本知識の小テストを受けていた。
テストの点は10問中3点^^;だったが
入社3ヶ月目には店舗内で顧客獲得数1位!
入社半年で着付けを習得し着物検定4級取得(←3級はイベント日と重なり受験できず)
イベントにお客様を動員出来るようになり
染織工房の先生から「あなたは絶対売れるから5年はやめないで!」と言われたり
自分の個性を生かして のびのび働けて楽しかった♪
売上が店舗でダントツ1位、社内で確認できた範囲で67/500位まで上がり
大きなイベントの常連になると お客様にも特別なおもてなしが提供できるようになり
お客様の満足度も上がり 益々業績が上がり 忙しく充実した月日を送っていた。
そんな日々が コロナによって急変した。
2022年3月28~29日の土日 不要不急の外出自粛要請に伴う臨時休業。
この2日間の臨時休業は痛かったなぁ・・・
私が獲得した 2日間合わせて30件ほどの予約がパァ(ノД`)・゜・。
顧客に臨時休業のご案内と対処についての電話を自分一人で行った。
売れる人が売れた分クソ忙しくなる店ルールがあるため
予約が1件もない人は何もしなくてよいの。
でも 給料は普通に出るの。
だから 何も考えないで頑張った私は お馬鹿さん。
パソコン業務が苦手な61歳の店長が顧客情報の入力を別の職員名で上書きしたり…
パートのお局が着付け道具を隠すという幼稚ないじめをしたり…
あぁ 思い出しちゃダメ(´;ω;`)
巨大な不公平感と パートなのに私と張り合うお局とのバトルに疲れてるところへ
店の売り上げの為だと店長に顧客を取り上げられ やる気喪失。
店の存続が危うくなったと聞いて 今だ!!と退職。
接待営業ばかりだった呉服販売から離れ 胃も心も平穏になりました。
店長とお局の事を除けば楽しい仕事でしたので
あの時思い切って面接して良かったと思っています。
着物産地の方々から沢山お話が聞けて大変勉強になりました。
自装と他装も出来るようになり 娘の成人式に母として振袖着付が出来たことが
一番うれしい事でした。
着付は職場で教わる事ではなく自主的に学習したことですが
ここで働いていなければ自分で着つけようとは思っていませんし
きっと 成人式の支度をどうするかで悩んでいたことと思います。
人生の大切な日を思い出深い出来事として終える事が出来たのは
呉服屋で働けていたからだと思います。
また 自分は子供が好きだなぁと実感できたのもこの職場でした。
着物の試着には最低でも1時間をかけるものです。
試着だけで帰さないからです。
ママを待っているお子様の相手をすることを嫌がる職員がほとんどですが
私には楽しくてうれしい時間でした。
退職後は 子供に関わる仕事に就きたいという新たな目標が出来た事でも
得るものが多い職場でした。